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マイクロソフトクラリティがヒートマップ市場の覇権を取りそう

皆さん、最近ベータリリースされた超優秀ツール、マイクロソフトクラリティ(Microsoft Clarity) をご存知でしょうか?
ヒートマップ、スクリーンレコード機能に加えてインサイトがセットになったツールなのですが、なんと無料で使えるんです。今後の展開によってはヒートマップ市場を独占するんじゃないかと思う程、仕上がりが良いのでご紹介したいと思います。
なお、執筆時点ではベータリリースのため、UIや機能等変化している場合がありますのでご了承ください。

マイクロソフトクラリティとは?

Microsoft Clarity top

現在ベータリリース中(2021.4.24現在)のマイクロソフトクラリティ
冒頭でもご紹介した通り、ヒートマップとスクリーンレコード機能、インサイト機能を併せ持つ無料ツールです。
導入方法は別記事でご紹介したいと思います。ここでは、デモ機能を使って各機能をご紹介していきます。

ダッシュボード

セッション数、ユーザー数などの基本的なメトリックスに加えて、”インサイト”として、クラリティ独自のメトリックスが用意されています。以下に翻訳を載せておきます。

  • Rage clicks only:特定の小さい範囲でユーザーが素早くクリック
  • Dead clicks only:エフェクトが無い範囲でのクリック
  • Excessive scrolling:ユーザーが期待される以上にスクロール
  • Quick backs:ユーザーがページに来たが、すぐに前のページに戻った

メトリックスの数も必要最低限に絞られているため全体把握をしやすく、デザインも見やすくて良いのでこのまま資料に貼ってレポーティングしても問題ないレベルですね。

フィルタ機能

Microsoft Clarity フィルタリング機能サンプル

フィルタ機能も充実しています。
期間の絞り込み、ブラウザ、OS、国などの属性。
クリック数、セッション時間、スクロール率の閾値の設定。
先ほどご紹介した、”インサイト”を組み合わせた絞り込みも可能です。
例えば、モバイルのみ/Dead clicks only で絞り込むと、ユーザーがタップ領域だと勘違いしたボタンや素材を特定できそうですね。

ヒートマップ

ヒートマップといえば、ミエルカや、Mouseflow等様々ありますが、サイト数に応じて有料だったり、トラフィック制限がかかっていることが多いです。しかし、このクラリティはそういった制限が一切なく、無料で使えるのです。*ベータリリース期間限定かもしれません
プライバシーについて気になる方も多いかと思います。GDPR準拠を謳っており、全てのデータは個人を特定出来ない形で記録されます。マスキング機能が標準でセットされていて、テキスト部分や入力フォームはマスキングされます。特定の領域をマスキング指定することも出来るので、プライバシーポリシー上の懸念はクリアに出来ると思います。

クリック

Microsoft Clarityサンプル

こちらが”クリック”のヒートマップ画面です。赤く染まっている箇所がクリックが多い箇所。ポップアップで出てくる、サインイン画面の認証ボタンが赤くなっていますね。
左のサイドカラムには、押された回数の多い順にボタン名が並んでいます。

スクロール

Microsoft Clarity ヒートマップサンプル

スクロール率も赤が多く、青が閲覧が少ないエリアとなっています。
画面をマウスオーバーすると、その地点まで何%のユーザーが到達したかが表示されます。また、ユーザーの平均スクロール地点も表示されます。

レコーディング

Microsoft Clarityサンプル

レコーディング;画面録画機能です。
ユーザーのマウスの軌跡、クリック(音が再生されます。笑)、スクロールに加えて、画面をリサイズしたか等細かいユーザー行動が見れます。ヒートマップで分析したインサイトを、実際の画面録画機能で確認をすることで、より深いインサイトが得られそうですね。

最後に

これだけの充実した機能をセッション数制限なし、ページ数制限なしで無料で使えるのは正直びっくりしています。公式ドキュメントでも無料を謳っているので、ベータリリース期間中のみでは無いことを願っています。
また、機能が拡充されるなどアップデートがあれば、この記事も更新していきたいと思います。