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MEASUREMENT

BtoB SaaSのGA4イベント設計|KGIから命名・検証まで

Naoto|BtoB SaaSマーケの計測・改善

設計から検証までの
4ステップ

01KGIを決める

02名前を選ぶ

03台帳へ残す

04実データで検証

イベント名を決める前に、
計測目的を整理しませんか?

KGI、発火条件、パラメータ、検証方法を一つの台帳へ整理します。

GA4の計測設計を相談する

2026年9月確認

公式仕様の要点

イベント分類
自動収集・拡張計測・推奨・カスタム
リード獲得
generate_lead などの推奨名がある
動作確認
DebugViewとリアルタイムで確認する

推奨イベントや予約名は更新されるため、実装時は本文の公式リンクを確認してください。

GA4のイベント設計では、名前を考える前に「どの意思決定に使うデータか」を決めます。設定できるイベントを増やしても、KGIとの関係、発火条件、担当者が曖昧なままでは、数字の意味を説明できません。

この記事では、BtoB SaaSで使うイベントをKGIから逆算し、推奨イベントとカスタムイベントを選び、設計台帳へ残して検証するまでを順番に整理します。BigQueryへの連携条件や費用は、GA4 + BigQuery連携の記事で扱っています。

結論:KGIからイベント台帳へ落とす

最初に決める順番は、KGI、ユーザー行動、イベント名です。商談や受注に近い行動から設計し、ページ閲覧やスクロールのような補助指標は、その後に追加します。

先に決める

  • どのKGIや中間目標を判断するか
  • 何が起きたら発火するか
  • 誰が実装・承認・変更するか

台帳へ残す

  • イベント名とパラメータ
  • キーイベントにするか
  • 検証結果と変更履歴

推奨イベントに適切な名前がある場合は、その名前と規定パラメータを優先します。該当しない行動だけカスタムイベントにします。この方針なら、標準レポートや今後の連携へつなぎやすく、独自イベントの増殖も抑えられます。

設計前に決める3項目

イベント名を検討する会議の前に、次の3項目を合意します。

  1. KGIと中間目標
    受注、商談、問い合わせ、資料請求、トライアル開始などの関係を整理します。
  2. 発火条件
    完了ページの表示、送信成功のコールバック、CRM上のステージ変更など、計測する瞬間を一つに定義します。
  3. 利用先
    GA4レポート、広告、BigQuery、ダッシュボードのどこで使うかを決めます。

「問い合わせボタンのクリック」と「問い合わせ完了」は別の行動です。フォーム完了が成果なら、クリックだけを完了イベントとして扱うとフォーム離脱を含んだ数字になります。実装方法より先に、何を完了とみなすかを決めます。

GA4イベント4分類の使い分け

GA4のイベントには4つの分類があります。すでに取得できている行動を確認してから、追加実装の要否を判断します。

分類実装時の判断
自動収集イベントfirst_visitsession_startGoogleタグの設置後に自動収集される
拡張計測イベントscrollfile_download、サイト内検索データストリームの設定とサイトの挙動を確認する
推奨イベントgenerate_leadsign_up公式のイベント名と規定パラメータを確認して実装する
カスタムイベント独自の業務行動上の3分類で表現できない場合に作る

拡張計測をすべて有効にすること自体を目的にしません。たとえば自動取得のファイルダウンロードが、自社で「資料請求」と定義している行動と一致するとは限りません。発火条件を実際のサイトで確認します。

BtoB SaaSで使う推奨イベント

GA4には、リード獲得から成約までを表す推奨イベントがあります。「推奨イベントはEC中心なのでBtoBでは使いにくい」と決めつけず、まず公式のリード獲得イベントに対応できるかを確認します。

ファネル上の状態推奨イベント発火場所の例
問い合わせ・資料請求が完了したgenerate_leadフォーム送信成功時
有望なリードと判定したqualify_leadCRMでの判定時
営業が対応を開始したworking_leadCRMのステージ変更時
顧客へ転換したclose_convert_lead契約・受注の確定時

サイト上で取得できるのは、フォーム送信などのオンライン行動が中心です。商談化や受注をGA4へ戻す場合は、CRMとの接続、Measurement Protocol、データインポートなどを含めた別の設計が必要です。ブラウザのGTMタグだけでCRM上の状態まで取れるとは考えません。

generate_leadvalueを送る場合は、currencyもセットで設計します。リード獲得用のイベント名やパラメータは変更される可能性があるため、実装時点の公式リファレンスを確認してください。

推奨イベントとカスタムイベントの判断

判断基準は、標準化と業務固有性です。

推奨イベントを使う

  • 公式の定義と実際の行動が一致する
  • 規定パラメータで必要な意味を表せる
  • 標準レポートや今後の機能へつなげたい

カスタムイベントを使う

  • 自動収集・拡張計測・推奨に該当しない
  • 自社固有の行動として独立して分析する
  • 命名と変更を社内で管理できる

推奨イベントを使うことは、独自パラメータを一切持てないという意味ではありません。レポートで独自パラメータを使う場合は、カスタムディメンションやカスタム指標の登録も検討します。必要な切り口だけを追加し、使わない属性を先回りして増やさないようにします。

イベント名は大文字と小文字が区別され、文字・数字・アンダースコアを使用し、文字から始める必要があります。予約名と予約プレフィックスも使えません。本サイトでは、仕様とは別に、読み間違いを減らす社内ルールとして英小文字のsnake_caseへ統一します。

イベント設計台帳を作る

設計台帳は、名前の一覧ではなく、計測目的と実装条件を引き継ぐための文書です。最低限、次の列を持たせます。

項目記入例
事業目的問い合わせ完了数を把握する
発火条件フォームの送信成功コールバック
event_namegenerate_lead
parametersform_idlead_type
キーイベント対象
実装場所GTMのGA4イベントタグ
担当者マーケ担当/実装担当
検証状況Preview、DebugView、本番確認済み
変更履歴変更日、変更理由、新旧対応

パラメータの値にも定義を付けます。lead_typedocumentdownloadが混在すれば、BigQuery側で名寄せが必要になります。値の候補を台帳に列挙し、自由入力を避けます。

メールアドレス、氏名、電話番号など、個人を識別できる情報をイベント名、URL、パラメータへ送信してはいけません。フォーム入力値をdataLayerへ渡す実装では、送信項目を特に確認します。

GTMからBigQueryまで検証する

設定完了の判定を「GTMを公開した」にしません。次の順序で、発火、受信、集計を確認します。

  1. GTM Preview
    想定操作でタグが一度だけ発火するか確認
  2. DebugView
    イベント名とパラメータの値を確認
  3. リアルタイム
    GA4プロパティへの受信を確認
  4. BigQuery
    日次出力後に名前・値・件数を確認

同じ送信完了で2回発火する、SPAの画面遷移で発火しない、任意項目がundefinedになるといった問題は、集計後では原因を追いにくくなります。公開前に正常系と異常系を試し、検証したURL、操作、日時を台帳へ残します。

キーイベントに指定するのは、事業上の成果として継続評価するイベントです。すべてのクリックをキーイベントにすると成果の優先順位が見えなくなるため、問い合わせ完了などKGIに近い行動から設定します。

命名変更を運用する

イベント名を後から変えても、過去のデータは新しい名前へ書き換わりません。変更が必要な場合は、既存イベントを急に置き換えず、影響先を確認します。

  1. 影響範囲を調べる
    GA4のキーイベント、広告、BigQuery、ダッシュボード、アラートを確認します。
  2. 新旧対応を残す
    旧名、新名、切替日、変更理由を台帳へ記録します。
  3. 移行期間を検証する
    必要に応じて新旧を並行確認し、下流の集計を切り替えます。

追加・変更の申請者と承認者を決めておくと、似た名前のイベントがチームごとに作られることを防げます。小規模な体制でも、実装者以外が台帳を一度確認する運用を置きます。

よくある質問

Q. イベント名は日本語でも設定できますか。

日本語の文字も使用できます。ただし、外部ツールやSQLで扱うことを考え、このサイトでは英小文字とアンダースコアへ統一する運用を採用します。これはGA4の必須仕様ではなく、管理上のルールです。

Q. 問い合わせ完了はカスタムイベントにするべきですか。

公式定義と合う場合は、まずgenerate_leadを検討します。フォームの種類はform_idなどのパラメータで分けます。独立した業務行動で推奨イベントに合わない場合に、カスタムイベントを検討します。

Q. ボタンクリックをキーイベントにしてもよいですか。

クリック自体が事業上の成果なら対象になります。フォーム完了が成果の場合は、クリックではなく送信成功を計測します。両方必要なら、クリックは途中行動、完了は成果として役割を分けます。

Q. イベントを実装した日にBigQueryで確認できますか。

Daily exportだけの場合は日次テーブルの生成を待ちます。Streaming exportを有効にしている場合は当日のevents_intraday_YYYYMMDDを確認できます。連携方式はGA4 + BigQuery連携の記事を参照してください。

自分で設計・実装する以外の選択肢

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